これは,ペットショップから買ってきたペットの育て方に,ペットショップのオヤジが口を挟んで来るようなものなのだろう。はて,なにか悪いことをしているわけでなし,このペットは私のためにいるんぢゃないのか? いつまでペット屋のオヤジは権利を主張してくるんだ?
ソニー社のエンターテインメント型ロボット「アイボ」の改良ソフトに対し,ソニーが削除要請をして配付中止となったことで,アイボの愛好家が猛反発をみせている。自由な情報公開と開発が技術進化を促す例もあり,ソニーもそれを認めているが,「知的財産を死守する」という。自由と権利のバランスをとる作業がはじまった。
これ,米国では本当に大きな問題になっているようで(WIRED NEWSの記事),下手するとソニーのブランドイメージを傷つけかねない出来事だ。アイボを本当に好きな人たちが,もうソニーのモノなど買わない,アイボを誰かに買うように勧めるなどもうしない,と云っている。
実際に日本でも閉鎖したサイトがあり,騒ぎは大きい(詳細はAiboHack.com)。アイボを買った人は機械製品を買ってきたわけではなく,個性的なペットを買ってきたつもりが大きいのだろう。そして,アイボペットというそのソフト制作者もアイボが好きで,より楽しむためにソフトを改良したわけで,どこにもまったく悪意などなかった。それをみんな知ってるから,そろってアイボペット氏の味方になっているのだ。消費者の権利の問題,悪意などなく,よりよくするためのコード改良を,犯罪者呼ばわりする感覚は,やはりどこか狂っている。デジタル・ミレニアム著作権法への反発とともに,ソニー・ブランドも転げ落ちていく。
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